KERA / ケラ!

KERA / ケラ! について

雑誌名が変更されたファッション雑誌

1998年に創刊されたストリートファッションを中心に据えた雑誌がKERA(ケラ!)です。もともとは「路上」の代表作で知られる作家ジャック・ケルアックからもじって「KEROUAC」という雑誌名だったのですが、読者から「読めない」というクレームが殺到し、現在では「KERA(ケラ!)」と改名されています。創刊当時から「ケラ!」という記載は、ところどころでなされていましたが、正式名称ではなかったのです。

MALL OF TV社で出版を行い、同じ出版社で発行しているゴシック&ロリータバイブルとは一線を引き、KERAは同じくロリータテイストを持ったファッションでもパンクファッション寄りだといえます。そのため読者もヴィジュアル系バンドのファンが多く、音楽情報も豊富です。バンド情報やコートニー・ラブなどのファッションに凝っている洋楽アーティストの特集も用意され、読者のニーズに応えています。

つまり話題がファッションだけではない、ヴィジュアル系バンドのファンにはいち早く音楽情報も読めるようになっているのです。音楽+ファッション+ストリート=KERAという考え方も間違いではないはずです。だからこそ1998年創刊から継続して安定した人気を誇っているといってもいいのではないでしょうか。

原宿だけではないストリートスナップが中心の誌面

KERAのユニークな部分は多くのファッション情報がストリートスナップになっていて、等身大のモデルを採用する形になっています。たまに著名人や読者モデルの写真も採用されますが、多くの読者はストリートスナップから新しい着こなしのヒントを得たり、注目すべきブランドを発見しているといってもいいでしょう。まさしくストリートファッションが中心になっているファッション雑誌がKERAなのです。

どちらかといえばヴィジュアル系バンドの熱心なファン(バンギャ)向けファッション誌というイメージが強い雑誌ですが、ストリートカルチャーの生の部分を発見できる雑誌でもあることは確かです。創刊当時からストリートスナップは絶大な人気を誇っていますし、ストリートスナップで発見されたブランドが人気を集めるようになったことも数多くあります。まさしく現在のストリートを感じさせる1冊でもあります。
その見出すセンスから、現在ではKERAショップも展開し、読者が欲しいロリータファッションブランドやパンクファッションブランドのセレクトショップも人気です。総合的にストリートファッションをまとめ、紹介している雑誌でもあるのです。

ロリータ+パンクをいち早く注目

今でこそ、パンクテイストのロリータファッションは珍しくはありません。またヴィジュアル系バンドのメンバーをリスペクトした男装の「王子系」も当たり前になっています。でもこれらの着こなしを早くから紹介していたのはKERAです。単に甘く可愛い雰囲気だけでは面白くないから少しハードなイメージをプラスするという流れを作ったのです。

これもKERAという雑誌が仕掛けたことではなく、読者やストリートスナップに登場した少女たちからの自然発生です。すでにファッションはデザイナーやファッションメーカーが仕掛けるものではなく、着ている本人が楽しめるものをという形で自然発生していく時代だと、KERAは証明しています。

ロリータパンクはファッションのコーディネイトを遊ぶ着こなしですし、どのようにオリジナリティを出すかは着こなす方の工夫にかかっています。ストリートスナップに掲載されることがなくても、今の自分のファッションを楽しみ、さらに新しい着こなしを模索するヒントをKERAは与える雑誌なのです。

ヘアスタイルやメイクもポイント的なテクニックの紹介をしてはいますが、やはりそこからアレンジする姿勢を読者に与える構成だからこそ、KERAは「楽しめる」ファッション雑誌であり続けるのです。